風情のある鳥籠の中

「ぼく」がぼくのことかどうかは想像にお任せします。散文詩と作文が混じってカオス。

【クワガタと所有欲】

人生を輝かしく思う間だけ、
あなたは輝いていられるって、
当たり前のことをやかましく言うひとはきらいだ。

画面が閉じるたび、
再生が終わるたび映る自分の顔に向けて、
何度ため息をつけばいいのだろうね。

死にたいですと言う発言者に、
こぞって生きる素晴らしさを説くなにものかたち。
亀に石を投げる子供にも似ている。
そんなことをして、出てくるはずがないのに。
すれ違う人たちに挨拶するたび、
生きることの意味を考える。

もらって、あげて、たすけあい、かばいあい。
なんて面倒なんだろう。
自分はいま笑顔だろうか。

きみが自信があるくせに、謙遜して話すのは、
そうすることで相手がもっと惨めになるって
知っているから。

心臓の表面にもっともっと傷をつけて、甘い樹液が
したたって、美しい昆虫が集まるといい。
そうしたらきみは、一等大きくて、
ぴかぴか遊色して光るクワガタを捕まえて、
ひとしきり自慢したあとで手足を千切ってしまう。
放してもいいけれど、他の人にとられるのは嫌。

これがきみの所有欲。